THE BEATLES / RUBBER SOUL
内省期を迎えたビートルズの転換期を示す作品。
新しい分岐点となったこの作品は、14曲のラブ・ソングが散りばめられていますが、醒めた感じの曲が目立ちます。
“ノルウェイの森”など、淡々としていて透明感溢れる曲ですが、「女の家に泊まった、朝、目覚めたら女は仕事にでかけて、オレはひとりぼっちになった」など、ジョンの孤独感が伝わってきます。
私にとってのお気に入りの一枚ですが、最初に買ったビートルズのアルバムも“RUBBER SOUL”でした。
それまではラジオから流される曲をエアチェックしていた訳ですが、一枚の作品として聴いて、詩の世界にはじめて触れたその日は、眠れないほど興奮したのを覚えています。
昔 女をひっかけた
いや オレがひっかけられたのかな?
とにかく その娘は俺を部屋に呼んだ
ノルウェイの森みたいにシャレた部屋さ
その娘はいったよ“今夜は泊まっていって
どこでも好きな所に座って楽にしてよ”
そこで 部屋じゅう見渡したけど
椅子なんて 1個もなかったよ
そこで オレはジュータンに腰を降ろして
その娘のワインを飲みながら 時期を待った
話しこんでて気がつくと もう2時だ
するとその娘“もう 眠らなくちゃ”
“朝 仕事があるのヨ”そういうと
その娘 ゲラゲラ笑いだした
“オレのほうは空いてるぜ”とはいったものの
仕方がないんで オレはフロで寝ることにした
朝 目が醒めたら オレはひとりぼっち
アイツはとっくに姿を消していた
そこで オレは暖炉に火をくべて待ったのさ
なんてこった!ノルウェイの森みたいな部屋のなかで