甲斐バンド / 流民の歌

高校の頃、変わった友だちがいた。

町を歩いてる時突然叫んで、振り返る人たちを見て楽しんだり。

車の解体屋の中で蝋燭一本持って一晩過ごしたり。

煙草をこれ以上は無理っていうくらい吸い込んで口の中に溜め込み、一気に吸い込むと気分が悪くなって、その場に倒れこむのを教えてくれたり(笑)・・・。

その友達の家に遊びに行くと、夜中の3時にかかわらず、自転車のパンク修理をしてるし・・・。

部屋で音楽を聴く時、とにかくフルボリュームで聴くので、会話がちゃんと出来なかった。

(恐ろしくデカイ音で、近所の人が投稿したのだろう、ある日地元の新聞紙に彼の事が載っていた。本人は澄ましてその記事を見せてくれたが・・・)

そんな彼がいつも大音響で聴いていたのが、甲斐バンドの「流民の歌」だった。

彼のレコードラックには2・3枚のレコードしかなく、これも友だちの忘れ物との事。

常にターンテーブルに載っているレコードはホコリがして、お世辞にもいい音とはいえなかったが、時には曲のリクエストとすることもあった。

でも不思議とアナログ盤で3枚組みだった「流民の歌」を、最初から最後まで耳にする事は無かった。

それからずっと経って「流民の歌」を手に入れた。

色褪せていた思い出が、鮮やかに色を取り戻す。

CDの中の音楽は何も変わってなく、久しぶりに連絡を取りたくなった。

甲斐バンド / 流民の歌

翼あるもの

地下室のメロディー

一世紀前のセックス・シンボル

カーテン

嵐の季節

ポップコーンをほおばって

氷のくちびる

最後の夜汽車

安奈

二色の灯

きんぽうげ

涙の十番街

HERO(ヒーローになる時,それは今)

LADY

ビューティフル・エネルギー

汽笛の響き

荒馬

天使(エンジェル)

漂泊者(アウトロー)

100万$ナイト

確かにヒット曲の多いグループです。

当時の世代の人たちは、鼻唄歌えるんじゃないかな?

この頃の甲斐バンドって本当に人気があって、曲は売れているのにテレビは出演拒否したりして、それが更に人気に拍車をかけてました。

ザ・ベストテンみたいな音楽番組が人気あった頃の事。)

まぁその人気ったるもの、このアルバムの黄色い声援を聞けばすぐに解ります。

私的には“観覧車”をライブで聴きたかったな。

「流民の歌」がリリースされた後の曲だから、ここじゃ聴けなかっただろうけど・・・。

長い間廃盤になっていたオリジナル・アルバムも、再発されてるようです。

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